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服部昌孝 x 東京、表参道
ヴァレンティノ‘アンボクシング’コレクションをはじめて見たとき、モダンなルックの中に美しいシルエット、スパンコールやオーストリッチのフェザーなど職人の手による美しい装飾が混在しているのがとても印象的でした。大地に佇む美しく羽根を開いた孔雀を連想し、それらのルックを都会的な孔雀と解釈しました。もちろん、人の手によって制作されたコレクションではありますが、このコレクションの中には感覚として、自然物と構築物がとても良いバランスで混ざり合っていると感じました。
モノグラムの構築的な部分からは繊細さ、ドレスのシルエットからは大地を感じさせるダイナミックさがあります。
自然物が、ヒトの手を加えることによって人工物になりまた、人工物も時間を経るに従い自然物へと戻っていったりもする。
アースカラーが基調となっているカラーパレットが、人々の肌の色からの着想だという事を知り、私が第一印象で得た、雄大な自然(神様が作り出したもの)と、ヒト(ここでは特にヒトの皮膚の色)は同等であり、自然物の象徴である木、岩や石、砂、それらと対極の関係にある人工物の象徴としてのテレビをウインドウの中に混在させることによって私にとってのこのコレクション‘アンボクシング’の解釈が完成します。
Masataka Hattori